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<選択肢>
1日目
*ダメです!
*恋人だと言う
「おはよー! 今日もいい朝だね♪」
「わっ、理事長!」
(相変わらず神出鬼没!)
「お・・・おはようございます」
「あれ?びっくりさせちゃったかな? 天気はいいし、朝から君にも会えたし 何かいいことが起こりそうだな~♪」
「り、理事長! こんな所で頭をなでないでください」
「どうして?これは僕の愛情表現なんだけどな」
(愛情表現・・・ そっか、私理事長と付き合ってるんだよね。まだ夢見たいだな・・・)
「髪がくしゃくしゃになっちゃいますっ」
「いいじゃない、くしゃくしゃになっても どんな髪でも○○さんはカワイイよん♪」
(う・・・朝から理事長ペースだ・・・)
「ふふ、真っ赤になっちゃって♪」
「だ、ダメですよ、理事長!誰かに見られちゃいますよ!」
「え~。いいじゃない、見られちゃっても。 もうみんなの前で宣言しちゃったし。むしろ、学園内だけじゃなくて全世界に○○さんは僕のものだって見せつけたいくらいだよ」
頭を撫でた手が頬を包み・・・親指が唇に触れます。
「ね、ここでキスしちゃう?」
ここで選択肢。
「そ、そんなのダメです! 絶対!」
「ちぇ、つまんないのー」
「もう、からかわないでください!」
(学校ではちゃんと区別をつけなくちゃ)
「学校ではダメです!」
「えー、生徒たちは学校でも自由に恋愛してるのに?」
「生徒はいいんです」
「そうかー。教育者は辛いな~。 じゃあ、今週末デートしようか?」
「デート?」
「外では堂々と手を出していいんでしょ?」
「それは・・・そうですけど」
「じゃあ決まり♪ 行きたいところを考えておいて。君の好きな所へ連れて行ってあげるよ」
(うわあ、理事長とデートすることになっちゃった・・・!)
「ふふふふふーー♪」
初デートのことを考えて、一人ニヤニヤ・ジタバタ考えていると・・・麗子さんに声を掛けられます。
「悩み事があるなら、大親友であるこの北条麗子がお話伺いますわよ!!」
「ありがとう、麗子さん! あのね・・・」
初デートの事を話すと・・・。
「いよいよ○○さんも大人の階段を昇られますのね! わたくしまで胸がドキドキしてきましたわ」
「そんな、大げさだって!」
「場所はもう決められまして?」
「うーん、遊園地にしようかなって」
「遊園地・・・!?」
「う、うん。・・・遊園地。 ダメかな?遊園地」
「初デートですのよ? もっとロマンティックな場所がいいですわ!」
「そ、そうかな~」
「そうですわよ!」
「好きな場所でいいって言われたんだけど・・・」
「○○さん、甘いですわ!!」
「甘い!?」
「淑女たるもの、殿方の好みを知り尽くさねば。相手の望みをさりげなくリクエストして、立てて差し上げなくてはいけませんのよ」
「そ、そっか・・・なるほど」
「自分の行きたいデートコースをリクエストしてくる女性とあらば ますます自分を分かってくれると思い、殿方はもうメロメロですわ!!」
「麗子さんさすが! なんか説得力があるよ!」
「おほほほほ! このくらい朝飯前でしてよ!!」
「じゃあ理事長だったらどんなデートがしたいのかなぁ?」
「そうねぇ・・・ レストランとかどうかしら?」
「レストラン?」
「ええ。もちろん五つ星の、ですわよ」
ここで、話に入ってきたのは秀ちゃん。
「そんなの、疲れるだけだって!」
「わっ、秀ちゃん!」
「お前に高級レストランは無理だっつーの!」
「まあ、盗み聞きされるなんて!」
「聞かれたくなかったら教室で話すなよな~。
んで、話し戻すけどさー。 カッコつけたデートしても疲れるだけだろ? ○○にはフツーのデートが似合うしさ。フツーのデートができる相手にすれば?」
「フツーのデートができる相手?」
宥めるように主人公の背中をポンポン叩き・・・。
「私には高級レストランは似合わないってこと!?」
「そうそう。たとえばオレとか・・・」
「秀ちゃんひどい!」
「え!? イヤ、まだ最後まで言って・・・」
「私、決めた。大人のデートにする!!」
「ちょ、ちょっと待・・・」
「秀ちゃんとなんかと遊びに行くのとワケが違うんだから!」
「秀ちゃんなんか・・・なんか・・・なんか・・・」
「岩崎さん、お気を確かに!」
「○○さん、ちょっといいかな」
「あ、理事長」
「あら。・・・では、私と岩崎さんは帰りますわね」
「待て、オレは○○の誤解を解かないと・・・」
「いいから帰りますわよ!」
「いててて、耳を引っ張るな!!」
麗子さんは強引に秀ちゃんを引き、教室を出て行きます(笑)
行きたい場所を聞かれ、レストランと答えると・・・。
「レストラン?」
「はい。大人っぽい雰囲気のレストランでデートしたいです!」
「大人っぽい雰囲気・・・ねえ。 なんか、ちょっとびっくりしちゃったな。映画とか遊園地じゃなくていいの?」
「いえ、レストランですっ」
「じゃあ、動物園は? アルパカ見よう!」
(理事長まで私を子供扱いしてる!?)
「レストランがいいんです!」
「そ、そう? それじゃあ、そうしようか」
デート当日。
(うう、緊張する・・・)
主人公は、麗子さんの全面協力でドレスアップ!
理事長にも、お店にも相応しくしたつもりだけど・・・。
(他のお客さん、いかにもセレブって感じ 私、浮いちゃってるよね・・・)
「もしかして緊張してる?」
「・・・はい・・・」
(緊張っていうか・・・場違いっていうか・・・はぁ・・・)
「大丈夫、僕がちゃんとエスコートする」
「え?」
「○○さんは可愛いよ。だから自信を持って」
「あ・・・ありがとうございます」
(理事長、さすが大人だな・・・)
「お飲み物はいかがされますか? お嬢様には、こちらのメニューをどうぞ」
「あ・・・」
(私のメニュー、ソフトドリンクだけだ・・・)
「んー、何にしようかなー」
「・・・・・・」
(高校生だから当たり前だけど、がんばって大人っぽくしてきたのにな。きっとこの人にも子供に見られてるんだろうな・・・)
「じゃあ、ぼくはオレンジジュースにしよう! ○○さんは何にする?」
(え?)
「理事長、お酒は飲まないんですか?」
「ここのはマンダリンオレンジの生しぼりなんだ。甘くて果汁もたっぷりで美味しいよ」
「理事長・・・。じゃあ、私もオレンジジュースをお願いします」
「それじゃ、オレンジジュースを2つお願い」
「かしこまりました」
(理事長、もしかして、私にあわせてくれたのかな・・・?)
料理が運ばれてきてからは、苦戦の連続。
「えっと、このお料理のときは・・・」
「こっちのスプーンだよ」
「えっ。あ、すみません・・・」
「あはは、気にしないの。何事も経験だよ。 僕も、テーブルマナーを覚えたたての時はそんな感じだったからね」
「はぁ・・・」
(せっかく麗子さんに教わってきたのにな・・・)
「おお、有沢くんじゃないか」
ここで小太りのおじさんが理事長に話しかけます。
「ああ。お久しぶりです」
「こちらは可愛らしいお嬢さんだね。親せきのお嬢さんかね」
(・・・それって、恋人には見えないってこと?)
ここで選択肢。
「いいえ、恋人です!」
「はは。冗談が上手なお嬢さんだ」
「いえ、本当ですよ。彼女は僕の大事な人です」
「おお、そうか。人は見かけによらないものだな」
「ふふ、どう思われていたのか気になりますが・・・」
「君らの時間を邪魔するわけにはいかんな」
「また後日、お話しましょう」
頭を下げ、おじさんは店の入り口へ。
「今の人は?」
「仕事でお世話になってる人だよ」
「仕事・・・」
(そうだよね。理事長だもん。仕事の付き合いとかいろいろあるんだよね)
「理事長も遊んでばっかりいるわけじゃないからね」
「そうなんですか?」
「あら。意外って顔してるね~?」
「理事長を見てたら誰だってそう思いますよ。遊んでない理事長なんて想像できません」
「そう。それはしてやったりだね。
仕事してますよってアピール、苦手なんだよね。普段のおちゃらけているのにいざという時に頼れる。そういう方が格好よくない?」
「ふふ、理事長らしいですね」
「レストランどうだった?」
「楽しかったです!ご飯もおいしかったし」
「そのわりにあんまり食べなかったみたいだけど?」
「えっ。そ、そんなことないですよ!」
「そう? だといいけど」
(理事長、鋭いなぁ・・・ 本当は緊張してて味とか覚えてないんだよね)
『カッコつけたデートしても疲れるだけだって』
(悔しいけど、秀ちゃんの言うとおりだ・・・)
「・・・っ」
(ハイヒールなんて履き慣れないから、靴ずれしちゃった・・・)
「○○さん」
「はい? きゃっ!り、理事長?!」
隣で少し屈むと、軽々と体を持ち上げます!
(お姫様だっこ!?)
「り、理事長、下ろしてください」
「ダメだよ。足、痛いんでしょう?」
「えっ・・・どうして・・・」
「足を引きずるように歩いていたからね。僕が気づいてないと思った?」
(ガマンしてたの、ばれてたんだ・・・)
「すみません・・・」
「無理しなくていいんだよ、○○さん」
「無理・・・?」
(無理して大人ぶるな、ってことなのかな・・・。 どれだけ背伸びしても、私は子どもでしかないんだ・・・)
「・・・下ろして下さい」
「でも、足が・・・」
「無理なんかしてないです! 恥ずかしいから、下ろして下さい・・・」
「・・・そう?じゃあ・・・」
地面に足をつけると、また痛みが走ります。
「大丈夫?」
「大丈夫です」
「そう? なら、いいけど」
肩をすくめた後、理事長は手を引いて歩き出します。
手は繋がっているのに、心の距離は遠く・・・。
(初めてのデートなのに、かなりの失敗かも・・・)
初デートは失敗^^;
またデートをやり直したりするかな・・・?