<選択肢>
10日目
選択肢なし
+エピローグ・・・・・スチル
途中まで、展開は同じで・・・。
境行きの船内。
夕食後、二人は手を繋いで部屋へ。
船室には、ベッドが一つあるだけ。
寝間着に着替えると、二人はベッドに横に・・。
「ほら、腕出せよ」
「はい?」
よくわからないまま、片腕を出すと・・・あっという間に腕に紐を縛りつけます!
「さ、できた!」
「え? これって・・・・・・」
「俺たちが嵐に巻き込まれるようなことがあっても、これなら離れ離れにならねぇだろ?」
紐のもう片方は信長にしっかり繋がれてました。
「離れ離れになった分、一緒にいねぇとな」
紐を引っ張り、引き寄せられ・・・。
「ひやっ!?」
真正面に信長の顔。
「もう一つ、思い出した事がある」
「思い出した? 何をですか?」
「本能寺に残されて、俺はずっとお前の事を考えてた。お前にもう一度会うって、そう思いながら炎の中を走ってたんだ」
「信長様・・・・・・」
「ずっと寂しい思いをさせて悪かったな」
近づく顔。
「あ、あのっ・・・・・・」
「・・・・・・なんだよ?」
「こんなことをしたら、また海神様が・・・・・・」
言った瞬間、船が大きく揺れます。
「お、あぶねぇ!」
ぎゅっと抱きしめられ・・・。
揺れが収まった頃、どちらともなく視線を交わします。
「・・・・・・たしかに、海の神様に張り合うのだけはよした方がいいな」
笑い出す信長。
「そうですね・・・・・・」
「その代わり、船を降りたら覚悟しとけよ」
境の港に着いてからの展開も、途中まで展開は同じ。
「の、信長様、ご無事で何よりです!」
「信長様、いい休暇になりましたか」
「これで心機一転、また天下を目指せますね!」
「バーカ、何度言ったらわかるんだよ。俺はもう天下はお前らに任せたって言ってるだろ!」
「でも、信長様!」
「俺はひとつ気づいたんだ」
「はい?」
「俺はこの世の中をよくするために役に立ちてぇ」
「だったら信長様、なおのこと、もう一度、天下人として・・・・・・」
「いや、そうじゃねぇんだ」
「庶民の目線で俺は世の中の役に立ちてぇんだ」
そう言う信長の眼は澄みきってました。
「もちろん、庶民の気持ちがわかんなくなっていることだっていっぱいあると思う。だから、○○」
じっと見つめられ・・・・・。
「俺を一番近い場所から支えてくれ。・・・・・・お前じゃなきゃ、駄目なんだ」
「は、はいっ!」
「の、信長様・・・・・・」
「おい、いい加減にしろ! 是非に及ばずだよ!」
「何ですか、それ・・・・・・是非に及ばずって?」
「ごちゃごちゃ言ってもしょうがねぇって意味だ。この話は終わりだ。 秀吉、家康、そして利家。この国のこと、お前たちに頼んだぜ、じゃあな!」
手を差し出され・・・ぎゅっと手を握ります。
「○○、行くぜ。・・・・・・絶対離れんなよ」
「もちろんです!」
<エピローグ>
琉球から戻った二人は、利家に勧められ金沢で新生活。
信長は町外れの潰れた道場を貰い受け、そこで気ままに剣などを教えてました。
主人公は、お昼に道場にお弁当を持っていくのが日課。
夕方。
買い物をしながら、二人は道場から家へ。
いつものようにしっかりと手を繋いでいていると・・・・。
「今日も羨ましいくらい仲がいいね!」
「うるせぇんだよ!」
「でも、本当に仲がいいですよ」
利家に声をかけられます。
人通りの少ない裏道へ。
信長宛の文が利家に届き・・・送り主は、琉球国王。
『火急、琉球国に来て頂きたし。○○様もご一緒に。』
中には、これだけ。
「何があったんでしょうか・・・・・・」
「ほっとくわけにはいかねぇしなぁ・・・・・・。行ってみるか、○○!」
「はいっ!」
「では、すぐに境へ向かってください。琉球行きの高速船をご用意しました」
「・・・・・・やけに準備がいいじゃねぇか」
「え、えぇ・・・・・・まぁ」
「とにかく琉球へ急ぐぜ」
琉球。
港に着くと、待っていたのはお城の警備兵。
首里城まで案内され・・・・通された部屋には、国王と月嶺姫がいました。
「で、急ぎの用って何だよ?また王国の乗っ取りか?」
「いいえ、あの事件以来、国は平和です。これもすべてお二人のお陰」
「・・・・・・ちょっと待て。俺らは何か用があって呼ばれたんだよな?」
「信長様は今しばらく、こちらでお待ちください。○○さんは私についてきてくださいますか」
「は、はい?」
「おい、○○をどこに連れていくつもりだ?」
「私にお任せください。さ、こちらへ」
「・・・・・・よく似合ってますよ」
色鮮やかな模様が散りばめられた着物を羽織、唇には真っ赤な紅。
髪に飾るのも、紅と同じくらい鮮やかな花。
「あの、これって一体・・・・・・?」
「これは婚姻の儀で王族が着る衣装なんです」
「こ、婚姻!?」
「えぇ・・・・・・そろそろあちらも準備が整った頃ですね。さぁ、皆様に見ていただきましょう」
大広間に戻ると、そこには・・・・・ねねちゃん、お母さん、家康、秀吉、清正、お市様、五右衛門がいました。
皆から祝福の言葉。
進行役は秀吉。
「ほら、旦那があっちで待ってるぜ」
五右衛門が指差す方には、信長が立ってました。
「・・・・・・信長様!」
自然と足は信長の方へ。
じっと見つめていて・・・・・。
「・・・・・・○○。見惚れちまったじゃねぇか」
ポツリと呟きます。
「えっ・・・・・・?」
「いや・・・・・・よく似合ってるぜ」
「騙すようなことをしてしまい申し訳ありませんでした。でも、この国を救ってくれた恩人の二人に何かお返しができればと思いまして。 ささ、秀吉殿、はじめてください」
国王に促され、秀吉は二人の前へ。
辺りが急に静かになり・・・・・・。
「これから、信長様と○○ちゃんの結婚式を始めます。二人とも向かい合って、お互いの手を取って」
言葉に従い・・・向かい合い、手を取り合います。
「信長様も○○ちゃんも、自分の言葉で誓いを立ててください」
(自分の言葉で・・・・・・?)
「○○、この身朽ち果てるまで、俺はお前を愛し続けることを誓う」
信長は真剣な眼差し。
「・・・・・・楽しい時も、悲しい時も、私はずっと信長様の側にいます」
握られた手にぎゅっと力が入り・・・。
「・・・・・・では、その誓いが本物なら、その証拠にみんなの前で口づけをしてください」
口づけ♪
国王は、海辺に新しい家を建ててくれてました。
屋根に登り、沈みゆく夕陽を眺める二人。
「信長様・・・・・・何を考えているんですか?」
「ん─・・・・・・最初にお前を見た時、どう思ったかなって・・・・・・」
「それ、私も聞きたいです!」
「今も昔もずっと変らねぇよ・・・・・・」
触れるだけの軽い口づけ♪
「ずっと、ずっと・・・・・・愛してる」
(ここでスチル!)
また、口づけ♪
今度はとても深く重なり・・・・・とろけてしまいそうな、甘い口づけ。
息が出来ないくらい、長い間塞がれ・・・・・。
「・・・・・・俺はすっげぇお前を愛してるんだ」
少し唇が離れると、吐息混じりに囁きます。
「私も・・・・・・愛し、て・・・・・・んっ・・・・・・」
答え終わる前に、また塞がれ・・・・・。
何度も何度も重なる唇。
徐々に体から力が抜け・・・・信長の腕が緩く腰に回ります。
「・・・・・・どれくらい○○のこと愛してるか・・・・・・これから布団の中でよーく教えてやる」
「えっ」
ニッコリ微笑むと、お姫さま抱っこ。
とても静かな夜。
部屋の中には、なまめかしい花の匂いが満ちてました。
信長は、フッと蝋燭の火を吹き消し・・・。
窓からの月明かりだけが二人を照らします。
「○○・・・・・・愛してる」
「はい・・・・・・信長・・・・・・様・・・・・・」
髪から花飾りが落ち、拾おうとすると・・・・・指に信長の指がきつく絡んできます。
「そんなもの放っておけ!俺だけ見てろ」
「はい!」
目の前に映るのは、ただ愛しい人の姿だけだった・・・・・。
金沢へ戻る船。
二人で手を繋ぎながら甲板から海を眺めていると・・・そこに、秀吉が来ます。
「二人はすぐ金沢へ戻られるんですか?」
「そうだな。利家に道場任せたままだしな」
「・・・・・・そうですか」
がっくり肩を落とす秀吉。
「何かあったの、秀吉君?」
「・・・・・・実はね、最近、清洲に山賊が住みついちゃってね。俺たちだけじゃ解決できなくて困ってるんだ」
「山賊?」
「うん・・・・・・領内で暴れまわっててさ」
「・・・・・・山賊だと?」
「はい・・・・・・山賊のせいで領民の生活が脅かされているんです」
信長は眼をらんらんと輝かせます。
「で、俺にそいつらを追っ払ってほしいってわけだ?」
にやりと笑み。
「でも、信長様は引退した身ですし、無理には・・・・・・」
「いいぜ、協力してやっても」
「・・・・・・は?今、なんて?」
「だから、協力してやるって言ってんだよ!」
「本当ですか!?」
「え、でも、金沢の道場は・・・・・・!?」
「もう少し利家に任せておけばいい」
「ちなみに信長様、これを機に天下統一をめざすなんてことは・・・・・・」
「ねぇよ!!」
生き生きとした表情を浮かべます。
「もちろん、○○も来るんだぜ」
ぎゅっと手を握られ・・・しっかり握り返すと。
「はい!どこまでもお供いたします!」
「さーて、そうと決まれば、船長に告げろ。行き先変更!全速力で尾張の国、清洲へ向かえ!」
この先、私の人生に何が待ち受けているのかは分からない。
でも、私の右手に信長さまの温もりがある限り、何も怖くはない。
私と信長様の人生という旅はまだまだ始まったばかりなのだ。
ということで、ハピエンでした!
2周目と3周目の選択肢の違いは・・・・・1箇所のみ(苦笑)
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